【企業まとめ TSMC】世界最強の半導体ファウンドリー 台湾セミコンダクター $TSM
大家好
さくです。
最近何かと話題になっているTSMCについて、書き残してみた。
1.TSMCとは
簡単にHPより引用・加工して会社概要のまとめ。
TSMC は1987年設立、台湾新竹サイエンスパークに本拠を置く、半導体製品製造受託する、専業ファンドリーの先駆者。TSMCブランドでの設計、製造、販売を一切なし。
TSMCは世界最大の半導体ファンドリーとして、2019年実績は499社のお客様を対象に272種の技術を用いた10,761種の製品を製造。
製品群としては、コンピューター、通信、消費者、産業、標準半導体市場にわたり、モバイル(アップル、ファーウェイ等)、高性能コンピューティング(Intel、NVIDIA, AMD等)、車載エレクトロニクス(ザイリンクス、NXP等)、IoTなど、多種多様のアプリケーション向けに製造。
事業内容はいわゆる半導体の製造工程でいう、前工程のウエハー(ダイ)の製造を、世界シェア56%で一手に引き受ける最強の巨人企業。
2.30%超えの高収益という最強の成績
なによりすさまじいのが、最強の財務体質と技術力。
こんな右肩上がりで、めちゃめちゃ売り上げているのに、利益30%を超える超高収益企業。 さすが台湾の頭脳が集結する最高峰企業。
今後さらにコンピュータの高性能が進むにつれ、益々の需要増が見込まれ相当期待のできる銘柄として有望投資先。
多数の半導体を有するスマホに関しては、世界中にすでにばらまかれてしまっているので飽和気味かと勇み足をしていると未来を見誤る。今後はAI、5Gの普及に伴いIoT時代が現実にくる。
そうすると、更なる半導体が街中に一層配備されるのでまだまだ成長が期待できるのでは。
一点懸念としては、独占により価格のつり上げが出来てしまうため、
いずれどこかのタイミングで前工程も自社製造する企業も出てくるのではと思ったり、思わなかったり。
だけどこれに対する懸念を払しょくしてくるのが圧倒的なボトルネックならぬ、フロントネック。要するに、ボトムではなく、更なる上流のところにその秘密が隠れている。
3.数十年先を行く技術力
前工程を自前で工場を作り、設備を用意して、最先端の施設を作るのは
数年でできることではないと判明。
高度な微細化のできる技術力、およびその設備の配備が極めて難しいからだ。
半導体はムーアの法則で、より微細化が進んでいるが更なる微細化にはやはりそれ相応の高度な技術力/開発力が必要だ。
現在最先端プロセスは7nm、今後5nm 2nmが視野に入る中、前人未到のオングストロームオーダーの開発が着手できるスタートラインに立てるかもしれない企業は
もはや世界で3社(TSMC, Samsung, Intel)しかない。スタートラインが、である。
実際にできうるのは、TSMCのみかもしれない。
要は世界中の企業が3社に頼るいびつすぎる寡占業界である。
寡占にしてはいけない市場規模なのに。
さらに発破をかけるのが微細化のための、オランダASML社の最新鋭EUV露光装置がフロントネックになっていること。世界シェア100%の、この企業にしか作れない装置。
年間製造できる装置数は30台前後。価格は130億程度、次世代はさらに倍以上する。
超高価格のこの装置に多額の投資できるのは、他ならぬ財務体質最強TSMCのみだからだ。
同様のことは半導体の超上流ではよく起きていることで、ASML社ほどではないが
露光する際に、光と反応するレジストやマスクなども提供する企業が限りなく寡占状態であるためとにかく高価。
このように投資する側は非常に安心材料であるものの、業界全体を俯瞰した際には
片足立ちともいえる非常に不安な構造。
現に一手に担っている弊害も出始めている。
コロナと米中摩擦の影響、さらには自動車市場に巨大すぎる市場むけにウエハの発注が追加されつつあるためだ。
Regard,